2017年1月4日水曜日

特集:さあ、トラウト。(2000年初頭原稿)

テキストデータ化されている中で、最も古い原稿の一つ。掲載が2000年、書いたのが1999年の原稿です。
その頃は管理釣り場は一般的ではなく、フライとスプーン、スピナー、渓流ミノー(フローティング)がメインでした。

列挙されたルアーについてですが、出版社の記事ですので当時の広告優先になってます。あしからずご了承ください。これの何年か前のマイクロプラグ記事は広告関係なく長所と短所書きまくって、すんげー怒られました。(そのまま発行した編集部もどうかと思うけど)


特集:さあ、トラウト。(2000年初頭)
もっとススんだマイクロプラグ・ゲーム

小さい魚から大きい魚までいっぺんに虜にしてしまう、魔法のプラグたち。

text by 小川健太郎(本誌)

●ヴァーサタイル・フィッシャーマンに捧ぐ
 マイクロプラグと聞くと、期待で胸の中がなんだかウズウズしてくる。小さなボックスにぎっしりとマイクロプラグを詰め込んでいる。そんなアナタに送りたいのが今回の特集だ。この小さなルアーの世界は、ルアーを取り巻く技術の急激な進歩により、大きな世界に変わろうとしている。飛距離の向上はもちろん、流れ、ディープエリア、そしてピンスポットでもがくアクションといろいろなシチュエーションに対応できる、まさに「カユイ所に手が届くゲーム」となったのだ。また、最近人気沸騰中のトラウト管理釣り場でも、こういったプラグならバス釣りの道具やテクニックを簡単に応用できる。さらにメッキやシーバス、メバルなど、海のゲームフィッシュまでバンバン応用できる上、とんでもない大物が掛かる可能性まで秘めている。海から渓流まで釣り通すヴァーサタイル・フィッシャーマンにとってまさに『魔法の釣り道具』なのだ!

●プラグは漂遊漁具である
 トラウトの管理釣り場では、活性に応じてリトリーブスピードをどんどんスローにする必要がある。ひとくちにスローと言っても様々で、流れの強い釣り場でのスローなスピードが、止水エリアではファストリトリーブになりうる。特にコレという基準を持たないのだが、目安をあげるとすれば、「そのルアーが水を噛んで動く、限界の遅さ」がキモとなる場合が多い(これはマイクロプラグに限らずルアー釣り全般にも共通して言えることだが)。このときメタルルアーでは手返しが速くなってしまい、水中に漂わせて食わせるような釣りが非常に難しい。まさにプラグの独壇場になってしまうのだ。

●トウィッチ、ただ巻きの考察
 よくトウィッチが釣れる、という時はあるが、長く管理釣り場のトラウトをやっていると「メッタヤタラにするものではない」という結論に達する。魚というか、群れ全体がスレるのが早いのだ。逆に、ただ巻きの場合、どうしても人間が見た目で「泳いでいる」スピードをくり返してしまい、イマイチ釣れない、という結果になりかねない。トラウト釣りに限ったことではないが、基本はただ巻きである。トラウトは動くか動かないかのスローから、アクションが止まるか止まらないかのギリギリのデッドスロースピードがお気に召すらしい。まずそういったスロースピードを極めることが大切で、ただ巻いてくるだけでも、水に流されてコースが変わったり石に当ったり、といった具合に、イレギュラーな動きに変わる要素はいくらでもあるのだ。トウィッチというのは自発的にイレギュラーな動きを出すということで、何もない場所でするとなると、行為自体はわりと不自然なものとなる。ここがスレる原因となるのではないだろうか。できれば岩影や、流れのヨレなど、プラスアルファがある場所でバンバン使用したいテクニックだ。

◎魚か、虫か。それが重要。
●ルアーを見る視点をちょっと変えてみる
 ルアーの表現する動きには大きくわけて2種類ある。魚か、虫かである。『魚』とは見た目の通り魚の動きを体現できるもの。『虫』とは水中のエビ、カゲロウの幼虫や、陸上の羽虫、クモなど無脊椎動物、そして「変な動き」のルアー(カエルなども含む)はだいたい虫のジャンルとして考えている。もうひとつ突っ込んで説明すれば、『魚』は水平面の動きや頭よりもボディ全体に水を受け流して泳ぐもの、『虫』は縦の動きや頭をブルブル震わせるもの、である。こう考えていくと、通常ミノープラグで魚のイミテートとして販売されているルアーの中にも「虫系」の動きになってしまうものがあるのだ。

●『魚』のルアーと『虫』のルアー
 ルアーのジャンルでいうとどういう分け方になるのだろうか。キモは「頭の動きが大きいか、小さいか」である。魚というのは、頭の動きが小さく、シッポを振ったりエラからの排水でスラーッと泳ぐ。この動きのできるルアーというのは実はそうそうない。スリムなローリング系ミノー、トウィッチャー(スティックベイトのような動きのルアー)、ジグ、ジグミノー、バイブレーション、スピナーベイト、スライドするペンシルベイト。アクションでは水平スライド、トゥイッチでみせるイレギュラーダートが『魚』の動きである。
 『虫』の動きはというとこれが様々あって、クランクベイト、首振りペンシル、ノイジー&ポッパー、ウォブリング系ミノー、ラバージグ。アクションでは底のズル引き、ウォブル、水面でのモゾモゾした動きである。もちろんエビやヤゴなどスラッと動く生物も多いので、一概に決めつけるものではないが、ルアーの、魚から見たルアーの動きの一説として、頭に置いていただければ幸いである。
 各ルアーのアクションがわかれば、それらが効力を発揮する釣り方が見えてくる。では、『魚』、『虫』としてターゲットに見せるには、どうすればよいのだろうか。

●『魚』の動きはアウト→イン釣法で攻める
 魚系のルアーによる、効果的な釣り方というのは魚の行動を再現することがキモだ。これはゲームフィッシュの食欲に訴える魚の動き、すなわち「フィーディングゾーンの外から中へ入る」というものだ。例えばシェードや流れ込みなどポイントとして目に見えているものや、水中のストラクチャーなどから、目に見えないような水のヨレなどにいたるまで、「ここで食う」というような場所がある。そういった場所の中へ外から泳がせてくる時にヒットを誘う、というのが『魚』の動きなのだ。ヒットゾーンのやや向こう側にキャストして狙うとよい。また、泳いでくる小魚を待ちかまえるフィッシュイーターは下から、回遊のフィッシュイーターは真横から獲物を襲うので頭や腹を目標にしている。従ってほとんど腹側のフックに掛かっているものが多いのも特徴。魚がエサを食べたい時間に効率良く使える釣り方である。

●『虫』の動きはイン→アウト釣法で逃げる
 『虫』の動きはというと、通常ストラクチャーそのものに棲んでいて、そこからモソモソ出てきたり、オーバーハングした木から真下に落ちて流れていったりと、「フィーディングゾーンの中から外へ出る」傾向が強い。そういった瞬間に追いかけるように食う場合が多いのだ。チョコマカとピンスポット狙いのものや動きがブルブルと大きく、移動距離が少ないものが多いのは、この逃げる動作を長くとるためと考えるとアクションさせやすい。キャストはシェードやストラクチャー直撃で、アクションさせながらその場を離れていこうとするとヒットする。また、通常『虫』は魚のように素早く自分の判断で逃げる方法を持たない。獲物が「流れ」や「遊泳」などなにがしかのスピードを持っている時には、ゆっくり追いかけて食うのがマスの特徴なので、リアフックに掛かるものが多いのだ。他に、怒りで排除行動に出る魚も、追いかけて口を使うのでリアフックに掛かる。捕食か、興奮か。魚の気分を見抜くことができれば、よりよい釣果へつながるはずだ。

●『虫』食う魚、『魚』食う魚
 では、虫や魚は使い分けることによってどういう効果がでてくるのだろうか。エサを食う状況を考えてみよう。小魚がエサだとすると、目標は「逃げるエサ」ということになる。逆に虫がエサだとすれば目標は「逃げない(逃げにくい)エサ」ということになる。おおまかにいうと、活性が高い時間ほど魚を追いかけて捕食することになるし、活性が低ければ虫のようなエサが「あれば食うけど」という状態になりやすい。また、虫のエサが多い季節、場所では活性が高いときには虫をたくさん食べるし、逆に季節が寒い季節であれば虫もいないので、朝夕の活性の高い時間に小魚を追い回して(または待ち伏せて)効率良く捕食している。また、今回はあまり触れないがエサや習性による魚種や大きさの釣り分けも可能だ。


◎各ルアーのアクション
◇トップウォーター
 最近様々なメーカーからマスに対応したトップウォーターが出ている。管理釣り場で常に有効なルアーというわけではないが爆発する要素もあり、当然「釣れた時の嬉しさ」は他のルアーをはるかにしのぐ。動きはほとんどすべての商品が『虫』のアクションとなっている。

●エルフィン・プラティ(4.5cm,2.1g):管理釣り場のみならず、様々なシチュエーションに対応できるペンシルで、このサイズのなかで一番動きが大きい。バスマンにも馴染みやすいアクション。(タックルハウス)
●チョコペン(4cm,2.5g):お腹が広くなっておりそれ自体がブレーキになる。糸フケを操作して一ケ所をチョコマカと攻めるのに最適で、ただ巻きでも左右に体をプルプルとスウィングする。(スカジットデザインズ)
●トリックトラウト・シケイダー(4cm,4.5g):フニャッと柔らかい羽根を持つティムコの新作。着水音が極めてソフトなばかりでなく、静かに波紋だけを出す、波紋マスター。(ティムコ)
●トリックトラウト・ノイジー(3.5cm,3.5g):バスでは「卑怯」とまでいわれたこのサイズ。水に粘り着くようなアクションが乾いたラトル音とあいまって魚を刺激する。(ティムコ)


◇ミノー(ショートリップ)
 クランクベイトでも、細身で短いリップが付いているものを今回は「ミノー」とした。動きは、クランクベイトのようにブルブル泳ぐウォブリングタイプのものと、グリグリと体をよじりながら泳ぐローリングタイプに分かれる。大きく頭を振ってしまうウォブリングは『虫』、タイトなウォブリングやローリングは『魚』の動きに近い。

●ベビーミノー45(4.5cm,2.7g,サスペンド):管理釣り場では止水域でのトウィッチングに多用され、実績を上げている。シンキングモデルのデッドスローリトリーブもよく、フルッ…フルッ…という動きで誘う。(ラッキークラフト)
●ハンプバックミノー50(5.0cm,3.2g,サスペンド):流れに強いベビーミノーということで登場しただけあって、早巻きにも完全対応している。海から川まで万能ミノーとして常備したい。(ラッキークラフト)
●シュガーミノー():僕の愛用するこのカラー、フルグアニクションシルバーの光りは遠くからも魚を呼び寄せてきてしまう。流れにも強く、5cmサイズからはシンキングもラインナップ。(バスディ)
●X-30(3.3cm,1.5g,シンキング):トウィッチング・ベイトの中では細小かもしれない。トウィッチの連続で、体全体でグリッと動き、ピタッと止まるアクションマスでバスもイチコロだ。(メガバス)
●ルイスクリークミノーF(5cm,2g,フローティング):スローに巻いて、止める。浮き上がりそうになったらまたスローに巻く。この浮くか否かの危なっかしいスピードでのアクションがこのルアーのキモだ。(ケンクラフト)
●ルイスクリークミノーSP(5cm,2g,サスペンド):リップの、横に水を逃しにくい微妙な形状により、このルアーの超高速連続トウィッチがなぜか海の魚にも異常に効く。この形状でこの動きはすごい。(ケンクラフト)
●ブルックシャイナー(5cm,2g,フローティング):ミディアム〜スローのただ巻きでゆったりとしたローリングを見せる。このちょうどよいスピードを見つけたら、そこへトウィッチを混ぜて使うとよい。(ケンクラフト)
●ラパラF-3(3cm,2g,フローティング):名作でかつ元祖マイクロミノー。使い慣れた方はグリグリッグリグリッと、ただただ巻くだけ。慣れてない方にはスローに巻くのがオススメ。(ラパラジャパン)
●ラパラCD-3(3cm,4g,シンキング):こちらは通称「エサ」といわれるプラグ。スローからファストで、虫の動きから魚の動き。マイクロプラグをマスターするには、まずこのルアーで100匹釣ってから。(ラパラジャパン)
●ピンズミノー(5cm,2g,フローティング):この驚くほど細いシェイプが、本当によく釣れる。僕がこのミノーで釣った魚食魚15種類に聞いたところ、どうも小魚を模したミノーのなかでは、一番魚に近いらしい。(デュエル)
●ルナ(4.7cm,2.3g,シンキング):シェイクスピード・コントロールミノーといえるほど、速度による動きの変化が大きい。いつでもどこでもトウィッチングマシーンと化した方に一番ピッタリの、釣れるミノーだ。メッキにもオススメ。(スミス)
●ICミノー(1インチ,フローティング):このルアーの登場がマイクロミノーを大きく変えた。動きがしっかり出せるというのはやはり強い。トップでも有効で、水に落ちた虫をイメージするとよい。(スミス)
●チップミノー(4cm,フローティング):渓流のミノーイングを確立した、元祖ルアー。このサイズで確実に泳ぐことを達成し、サスペンド釣法というダウンストリームの攻めを可能にした。(スカジットデザインズ)
●マイティペッパー35(3.5cm,1.8g,サスペンド):バスマンにも愛用者が多いスーパールアー。ローリングアクションの中で早巻きできる最小のミノーであり、河口から渓流まで汎用性も高い。(ティムコ)
●エルフィン・グラスホッパー(4cm,2.4g,サスペンド):サスペンド・ミノーということは、昆虫だけを模したわけではない。トウィッチング時に透明素材の織り成す光の屈折は魚の生命感を表現している。(タックルハウス)


◇ロングビルミノー、シャッドルアー
 このタイプのルアーはボディのわりに潜るというところが特徴で、せいぜい1.5mほどの深さである標準的な管理釣り場では非常に重宝する。一般的な使い方は速めに巻いて潜らせ、最大潜行深度で超デッドスローリトリーブをキープする、という方法が有効である。この場合クランクベイトと同様に『虫』のアクションとなる。『魚』の動きを表現するなら速いアクションが有効である。バランスのよいルアーを、流れに対してダウンストリームで使う逆引き、そしてバランスを崩しやすいタイプは連続トウィッチングに非常に向いているので、流れに弱いルアーはぜひ試していただきたい。

●ベビーシャッド50(5cm,3.5g,サスペンド):バスマンのボックスに必ずあり、管理釣り場で使うのに適したルアー、といえばコレである。やたらトウィッチングする人が多いが、デッドスローの方が釣れると思う。(ラッキークラフト)
●ミラシャッド50(5cm,4g,サスペンド):キッチリしたアクションをみせるバス用シャッドプラグ。管理釣り場では止水域のボトムノック&ポーズで大物を狙うのに使用。ブラウンに有効。(カルティバ)
●トラッパー5(5cm,3.3g,サスペンド):こちらはトウィッチング・シャッドだ。ストップ&ゴーならぬ、ストップ&トウィッチで宙層をかき回し、ボトムに潜む巨大魚をおびき出す力がある。(ケンクラフト)
●LIVE-Xスモルト(4.8cm,3.5g,サスペンド):浮き上がりにくさを利用して、竿を立てて表層で高速連続トウィッチして爆釣した経験があるが、本来の使い方はボトムノック&ヒラ打ちであろう。スローから早引きまでバッチリ。(メガバス)
●ラピッド45DF(4.5cm,フローティング):僕は最近イワナ釣りでよく使うようになった。動きは虫系の大きめのウォブリングでありながら、ボディのバランスがよいので狙ったコースを通しやすい。(アングラーズ・リパブリック)
●ダイビングビートル(4cm,2.3g,サスペンド):高速でも気持ち悪いくらい足下まできっちり泳ぐルアー。すなわち激流の中でも全然平気。ブリブリ泳ぎ過ぎるので、ポーズを織りまぜた方がよい。(スカジットデザインズ)
●エルフィン・シュリンプ(4.5cm,3.4g,シンキング):ゆったりとしたアクションが印象的。スローシンキングなので流れに強い。竿を立てて引っ張るようなトウィッチでよく釣れる。(タックルハウス)
●ピグラ(4cm,3g,シンキング):リップ可変の怪獣ルアー。シンキングなので、深い釣り場、大きい釣り場には必ず持参したい。淵での使用も有効でミディアムスローリトリーブやトウィッチがよい。(スポーツザウルス)


◇クランクベイト
 今回は割と潜るタイプのものをクランクベイトとしている。ようやく最近管理釣り場や河川のトラウトで一般的に使われるようになった。昔からよく使う人は多かったが、バス用のものを流用していたので、トラウトマンに白い目で見られたタイプのルアーだ。淡水のマス類はこういう丸いシェイプに興奮を示すようで、よくエラを開いて怒って追いかけてくる。基本的に『虫』の属性と考え、ゆっくり巻くのがコツ。

●ベビークランク45SR(4.5cm,4.8g,フローティング):管理釣り場でクランク、という常識を打ち立てた金字塔的ルアー。とにかくデカイやつが数釣れる。スローリトリーブを忠実にくり返す。白系はブラウンにも有効。(ラッキークラフト)
●デメタシャロー50(4.8cm ,6.5g,フローティング):バス用シャロークランクだが、岸近くの岩に潜む大型ブラウン狙いによい。一番深く潜るスピードの中で一番スローなスピードをキープする。(カルティバ)
●ピーウィースライマー(3cm,2.5g,フローティング):リトリーブもよいが、水面付近でトップ的に連続トウィッチすると、だだをこねる子供のような“イヤイヤ”アクションを演出する。ピンスポット狙いによい。(ケンクラフト)
●ピーウィースライマーディープ(3cm,2.5g,フローティング):こちらは潜らせて、ピンスポットを直撃。フィーディングゾーン上に到達したらシェイク開始で、フィーディングゾーンから離れる間際に食わせる。(ケンクラフト)
●ミニファットラップ3(3cm,4g,シンキング):高速安定性がよいのでグリグリ巻いて、止めるストップ&ゴーなど色々な巻きワザが使える。飛距離も出るので活性をチェックする時にお薦め。(ラパラジャパン)
●アイルゴビィ(3cm,2.5g,シンキング):シンキングでバリバリ潜る上、シッポのヒラヒラが思っているより強くアピールしている。バスクランク的なスピードで巻いて使えるので、かなり使いやすい。(デュエル)
●アイルキリフィッシュ(3cm,2g,フローティング):トウィッチ時のアピールが強い。デッドスローだとあまり潜らないので、バジングのようにシッポで水面をかき回すという荒技もこなす。(デュエル)
●カミオンSR():期待の新製品。このリップの小ささはおそらく、潜るためというよりはこの太いボディをよじらせるためのもの。スローリトリーブでの釣果が楽しみだ。(スミス)
●トリックトラウト・クランク35F(3.5cm,2.4g):水の流れがない場所での爆発大将。潜らせて、超スローをキープ。ラインアイが曲がっても、手でなおせるほど柔らかいのでこまめにチェックしよう。(ティムコ)
●トリックトラウト・クランク40F(4cm,フローティング):待望の大型用が登場。こちらは安定性が強いので弱い流れでも使える。イトウや大型マス狙いから湖のネイティブ狙いまでOK。でも、バスにもよさそう…。(ティムコ)
●トリックトラウト・ファットミノー(4cm,3g,フローティング):シャロークランクとして使用するモデル。変な格好でも釣果は抜群。カラーバリエーションも大型の見えマス狙いをよく知る人が考えているのでは?(ティムコ)
●トリックトラウト・サーフェスクランク(3.5cm,3.5g,フローティング):こちらは新作でトップからサブサーフェスまでのエリアをこなす。ファットミノーとは異なり、テイル側に浮力をもたせて緩慢な動きによるアピールを強調する。(ティムコ)
●バグミノー20SR(2cm,0.8g,フローティング):とにかく小さければよい、という釣り人のワガママが具現化した商品。思ったより飛距離もあり、「そりゃあ、釣れるわ…」と絶句してしまう逸品。(アングラーズ・リパブリック)
●バグミノー20MR(2cm,0.9g,フローティング):こちらは潜る版。いまにも水に消え入りそうな動きながら、懸命に泳いでいる。攻めの釣りが好きな人には最終兵器ともなりうる。(アングラーズ・リパブリック)
●バグミノー25SR(2.5cm,1.3g,フローティング):このサイズだと泳ぎも手元に分かりやすい。ピンスポットでのシェイクがおすすめで、身をひるがえすようにネチネチ踊り続ける。(アングラーズ・リパブリック)
●バグミノー25MR(2.5cm,1.6g,フローティング):こちらは虫というより魚のような動き。安定性が高く、足場の高い釣り場やダウンストリームの逆引きにもお薦め。(アングラーズ・リパブリック)
●ノリーズ・ショット(4.5cm,5g,フローティング):ワーミングクランクということでタイトなアクションを目的としている。大物狙いや、ブラウン狙いに愛用するファンが多い。ハリ絡みに注意。(ティファ)
●コクーン(3.5cm,2.5g,フローティング):そのまんま、イモムシである。バスの人にファンが多く、レスポンスのよいブリブリとしたアクション。起毛バージョンもあり、かなりのこだわりを感じる。(ティファ)
●ダイビング・コクーン(3.5cm,2.5g,フローティング):アピールの強いミノーとして使用するのがオススメで、放流直後のマスへ、トウィッチで食わせるのに最適。スプリットリングの連結フックで追い食いに対応している。(ティファ)
●チビラビット(4.5cm,2g,フローティング):バスのシャローゲームでは有名になってしまったラビットシリーズだが、じつは管理釣り場でもその効力を発揮する。バスと同じくゆっくり巻くだけだ。(ウッディべル)
●エルフィン・シケイダー(3.8cm,2.6g,フローティング):平たいボディが水面をかきまぜるようなアクションを起こす。ゆったりした釣りに向きそうだが、水面シェイクなどの騒々しい釣りも得意なルアーだ。(タックルハウス)


◇バイブレーション、他
 バイブレーションは芦ノ湖など、とにかく広いエリアや止水の深いエリアを探るとき、非常に手返しがよい。根掛かりが多いのが難点だが、スプーンをスローに巻くのに慣れない人にも使いやすい。
 ジグミノー、他に関しては、新しい分野ともいえるこれらのルアーだが、従来のミノープラグでより『魚』の動きに近付いたプラグといえるだろう。もちろんベイトフィッシュそのものに近いシェイプ、アクションでトラウト以外の魚を釣ることにかけても天才的だ。反面、「使い方が分からない」という声をよく聞くタイプであることも確かだ。ただ巻いただけでは、目に見える動きが小さいからかもしれない。ただ巻きで釣れる気がしない人には「ペンシルベイトを動かすような要領」というのがコツだろうか。スロー、ファスト共に魚に近いアクションを見せる。

●ベビーバイブレーション(4cm,3.5g,シンキング):サイレントモデルを、最近止水の管理釣り場や湖で使う人が多い。超スローというより、底を引きずるリトリーブが効く。釣りすぎと根掛かりには要注意。(ラッキークラフト)
●ベビーバイブレーション50SP(5cm,4.3g,サスペンド):お腹の方が膨らんで、動きはややタイトになっている。このサスペンドモデルはジャーク&ポーズが有効で、大型トラウトがよく釣れる。(ラッキークラフト)
●ピーウィー・グラミー(4cm,3g,サスペンド):バイブレーションに見えるが、どちらかというとクランクベイトのような、ソフトにボディを揺らすアクションを見せる。(ケンクラフト)
●ビブラックス・ミノースピン(5cm,4g,シンキング):これはもう、完全なスピナーである。回りはじめが異常に早いので誰にでもアップストリームでスピンさせられる。朝イチのチェックから深場まで幅広く使える。(ラパラジャパン)
●アイル・モードTC(5cm,2.3g,サスペンド):一匹釣るまで使い方がわからないプラグかもしれない。これはトウィッチャーとして作られているので、糸フケをピシッと張るようなトウィッチを連続させるとよい。(デュエル)
●トラウティンサージャー(4cm,3g,シンキング):ワームいらずとしてバスで親しまれているルアーだ。トラウト狙いでは、フリーフォールだと動き過ぎるのでカーブフォール&スローリトリーブ、トウィッチがお薦め。(スミス)
●ICサージャー(1インチ,シンキング):メッキ釣りでの爆釣アイテム。トラウトでは着水後一瞬で食わせることができる。キモはキャスト時のスキッピングで、フォールはなるべくとらずにトウィッチで回収するとよい。(スミス)
●ICバイブ(1インチ,シンキング):サイレントタイプのバイブレーション。パッケージから出して手にとると、あらためてその小ささを実感する。シンキングで飛距離もあり、動きも小刻みでバッチリ。(スミス)
●オシアバイブ(5cm,6g,シンキング):湖など完全なディープエリア対応。海用で重いので、スローアクションよりリフト&フォールなどトリッキーなアクションでのヒラ打ちで誘う方がよい。(シマノ)
●スーパージミー(5cm,5g,シンキング):ジグミノーであり、トウィッチャーであるこのルアーは、操作をマスターすれば表層から底まで好きなゾーンを自在に攻略できる。張りのあるロッドを選ぼう。(ベルズ)
●バタフィー(3cm,1.5g,シンキング):このルアーには度肝を抜かれた方も多いだろう。とにかく虫のような縦の動き、ヒラヒラと光る魚のような輝き。流れの中のブラウントラウトやイワナにメチャ効果的。(スポーツザウルス)
●プリラ(3.5cm,4g,シンキング):バタフィーより沈みが早く、深場、湖攻略用として登場したクリオネ野郎。スローに巻くだけだが、ロッドをあおると慌てた魚のように上昇する。数を釣りやすいルアーだ。(スポーツザウルス)